2021.08.21
美術館 小村雪岱展
久しぶりに美術館へ行ってきました。小村雪岱(せったい)。全く知らなかったのですが、大正〜昭和初期にかけて商業美術の分野で活躍した巨匠だそうです。小説の挿絵や本の装幀など手がけ、資生堂のデザイナーでも活躍された方のようです。一番興味深かったのは、本の装幀。泉鏡花の本が展示されていましたが、表紙、裏表紙だけではなく、表紙、裏表紙の返しのページまで紙面全体を使い、物語の世界観を巧みに表現しており、手にとっただけでも(実際は触れられませんが)この小説を読んでみたい!読み終わっても捨てずにアート作品として持っておきたい…。と思わせるような作品です。大正時代の単行本がこんなにもアーティスティックだとは知りませんでした。小村雪岱は、現代のアーティストからも熱烈にリスペクトされているようで、後世に影響を受けた芸術家たちの作品も同時に展示されていました。